今回は、歩行評価についてアウトプットしてみようと思います。
みなさんは歩行評価をどのようにして、何を大事に評価していますか?
結論、僕が歩行評価で大事にしていることは2つ
原因か結果かを見極める
①について 例えば遊脚期でフットクリアランスが低下している患者さんがいたとします。
”遊脚期でフットクリアランス低下”これは結果
では、フットクリアランス低下している原因はなぜ?
立脚後期に股関節伸展が出ていないのはなぜ?
動作観察を行うと立脚中期に重心が上がっていない。
では、立脚中期に重心が上がらないのはなぜ?
このように”なぜ?”を考えて突き詰めて原因を何度も何度も探る作業が大事になるのです。
当たり前でしょ!と思っている方もいるとは思いますがこれを繰り返していくことがとても大変です。
途中で考えることを諦めて現状の維持を目標にし、天井をセラピストが決めつけていることもあるかもしれません。
結果を治療しても当たり前だけど何も変わりません。
遊脚期でフットクリアランス低下は、運動麻痺による股関節屈曲運動や足関節背屈運動の困難が原因だと決めつけて遊脚期の随意運動を反復しても実用性は向上しない可能性があるということです。
いやいや、遊脚期の股関節屈曲運動と足関節背屈運動を反復して歩行時にご本人に随意運動を促したら遊脚期のフットクリアランス低下は軽減したよ!!
Aさんの言っていることはわかります。
ある程度下肢の随意性があり、自己で歩行時に随意運動を反復し歩行時の代償動作が上手になったかもしれませんね。
代償的にも遊脚期のフットクリアランス低下は軽減したからいいでしょ!!
Aさんのおっしゃる通り、随意運動で代償してご本人が納得されているのであれば良いかと思います。しかし、代償動作で2次障害を招かないかを予測しご本人に可能性を提示することが必要になりますね。
立脚中期に重心が上がらないため、立脚後期の伸展が出ず、腸腰筋のストレッチショートニングサイクルが最大限に活用できていないかもしれません。※円背の方や股関節・膝関節屈曲位の方は当てはまらないかもしれませんが。
実際は、立脚初期から中期までの重心が上がらない原因を探さないと、解決することは難しいということです。
そのためには、原因を何度も何度も探る作業が大事だと思っています。
これが本当に大事なのでみなさんも是非なぜを自問自答してみてください!
当たり前のようだけど意外と結果にアプローチしてしまっている人もいると思いますので。
原因の探り方はいろんな環境やデバイス、介助方法でとにかく実際に歩いてみながら何を補助すれば目標の歩き方に近づくのかを色々試すこと。
もちろん、基本的な理学療法評価もしますよ!
けど実際歩いてみないとわからない部分が多いのでとにかくどうやったらうまく歩けるか日々評価これに尽きます!
②について原因は、突き詰めていくと問題点は一つではないことに気がつくと思います。
そこで大事なのが、どの問題点が一番結果につながっていくかを調べることです。
例えば、先ほどの例でLRに下腿が前傾しないことが問題であると仮説を立てます。
その原因は、足部背屈筋の遠心性収縮、膝関節伸展筋の遠心性収縮、股関節伸展筋の求心性収縮3つの問題点が挙げられた場合、このなかで一番下腿の前傾を阻害している要因はなにかをまた探る必要があるということ。
これも評価あるのみです。
在院日数・治療時間が限られている中でのリハビリでは特に、効率よくリハビリを進めるためにも1番の問題点を対象にするのか、3番目の問題点を対象にするかで差が出てきます。
結果を出しているセラピストはやっぱり評価を突き詰めて考えていますね。
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